ガーナに降り立った瞬間から、体内GPS、生体コンパス、体内重力センサー等の各機能が「異常値」を示している。懐かしい異常値である。
シドニーに赴任した時(2003年4月)の秋の乾いた空気、北京に赴任した時(2013年7月)の線香の匂いのする空気、といった夫々の赴任地での第一印象は記憶している。ガーナ(1996年12月)は砂ホコリの匂いであり、今回も変わっていなかった。
現在北京に住んで三年になるが身につけた特殊能力がある。AQI(Air Quality Index、PM2.5の指標)を体感で計測できることである。これは視覚や嗅覚、そして空気の「味」をみる味覚を総合的に働かせて判断するものであり、だいたい±10の範囲内で当てられる。到着日のガーナのAQIは約30。悪くない。
E氏の他、元生徒のS氏やF氏との再会の興奮を何とか抑え、空港内のATMでキャッシングができるかの確認と、ネット接続のためのSIMカードを購入する。
E氏にチャーターしてもらったオペルのタクシーに乗り込む。まずは宿泊予定のソカコフェのホテルに向かう予定であったが、黄熱病予防接種事件などで時間がおしてしまい、途中で目的地をアディドメ高校に変更する。絶対に遅れられないアディドメ高校の現校長先生との面会を控えているためだ。
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