「ボス!」
協力隊時代、アディドメを歩くと必ず声をかけられていた。「ボス!」と呼ばれる経緯は忘れてしまったが。私のことを知らない村人からは「オブロニ!(外国人)」又は「チャイニーズ!」と呼ばれていた。
何れにしても私(外国人)に対して声をかけることはガーナの方にとっての礼儀であり歓迎の意を表す行為だったのだろう。声をかけられる私としても全く悪い感じはしない。つたないエベ語で「エフォア?(元気か?)」なんて応えると喜んでくれるし此方も嬉しくなる。
ガーナ生活が辛くなったらアディドメを歩いて村人に声をかけてもらい元気をもらう。これが私の健康管理の方法であった。
今回の再訪でもアディドメを歩いた。「アジア人が歩いている」ということで、じっと凝視されるが誰からも声をかけられない。昔と風景は変わらないのに、アディドメに受け入れられている感は格段に減った。
こんな小さな村にも、グローバル化の波が押し寄せ日本のように中途半端な個人主義が発達してしまい「よそ者であっても歓迎する」という伝統的な価値観がなくなってきているのであろう。
残念でならない。

<協力隊時代>アディドメには4名の外国人が住んでいた。私とキューバ人医師、カナダ人NGO関係者(写真)、アメリカ人ピースコー(アディドメ高校で美術と英語を教えていたが途中で帰任してしまう)。写真のカナダ人とは飲み友達だった。
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